コラム

保険は本当にいらないのか?保険がいらない理由・保険が本当にいらない人について徹底解説

いざという時に経済的な助けになる保険ですが、近年ではいらないと言われることもあります。
本記事は、保険が本当にいらないのか、なぜいらないと言われるようになったのか、理由を知りたい人向けの内容となっています。

また、保険がいる人・いらない人それぞれの傾向や、保険に入るメリット・デメリットなども併せて解説しているので、ぜひ参考にしてください。

保険とは?

多くの人が加入している保険について、詳しく解説していきます。

リスクに備えるための制度

生活をしていると、怪我や病気、事故、死亡、火事、自然災害など、第三者に対しての負担も含めてさまざまなリスクがあり、あげ始めるとキリがありません。

それらのリスクに備えて、

加入者がそれぞれ保険料を出し合い、万が一のことが起こった人に対して、保険料として集めたお金の一部を使用して損失に充ててもらう制度を保険と呼びます。

公的保険と民間保険の2種類がある

保険には大きく分けて、公的なものと民間のものがあります。公的なものには入る義務がありますが、民間の保険は義務ではないため、種類についてあまり知らない方もいるでしょう。公的保険と民間保険の種類について解説をしていきます。

公的保険の種類

公的保険とは、社会福祉や経済政策のために実施されている保険です。働き方によって加入する保険や保障される内容は様々ですが、国民に対して強制的に加入を求めるものです。

公的保険の種類は5種類あり、健康保険、年金、介護保険、労災保険、雇用保険に分けられます。それぞれの中で会社員か自営業か、雇用主か労働者かなどの労働状況によって加入する保険の種類がさらに細分化されています。

民間保険の種類

民間保険とは、損害保険会社や生命保険会社が販売している任意加入の保険です。民間保険には生命保険や損害保険、医療保険などがあります。生命保険は、死亡したり病気になったりした場合に、本人や家族の生活を保障する保険です。

損害保険は自動車保険や海外旅行保険など、特定の損害があった場合に保障する保険です。医療保険は怪我や病気などの各種治療の費用を保障可能であり、公的保険の給付対象外となる医療費をカバーできます。

いらないと言われる保険がある

民間保険の火災保険や地震保険、自動車保険などは万が一のことが起きた際に役に立つ保険であり、必要性を感じる人は多いです。一方で、不要なのではないかと言われる保険もあります。不要と言われている保険に関していくつか解説をしていきます。

生命保険はいらない?!

近年では、生命保険はいらないと言われることもあります。生命保険とは民間保険の一種で、病気や死亡など万が一の状況になった時、給付金や保険金が支払われるものです。しかし、日本では国民皆保険制度があり、最低限の生活を送ることができるよう医療保険や年金制度が用意されています。そのため万一が起きた場合でも公的保険によって保障される内容で十分と感じている場合に不要と考える方もいるようです。

保険がいる・いらないは人によって異なる

保険で保障される内容や適用される条件は、保険の種類や保険商品の内容によってさまざまです。また、火災保険や自賠責保険など、任意といわれているものの、状況によって必ず入らなければならない保険もあります。

保険加入を検討する際には、それぞれの保障内容や適用条件をよく理解し、公的保険でまかなえるのか民間保険が必要なのかをよく考えましょう。

例えば、死亡保険の場合には、独身では通常は不要と言われます。自分が死亡した際に困る人がいるかを基準としているなど、ケースバイケースであることを覚えておきましょう。

保険がいらないと言われる理由

保険がいらないと言われる理由には、どういったものがあるのでしょうか。

公的保険が充実している

日本では、公的な保障が充実しています。健康保険や高額療養費制度、医療費控除などがあるため、医療保険の必要性は低いでしょう。民間の保険にわざわざ入らなくとも今すぐに困らない点が、保険がいらないと言われる理由です。

死亡保障に関しても、年金を受けとらずに亡くなってしまった場合には、扶養されていた配偶者が遺族年金をもらえます。しかし、損害保険など公的保険だけではカバーできない領域もあります。

貯蓄でカバーできる

生命保険に入っていれば、万が一の際には経済的負担を軽減することができます。しかし、貯蓄でカバーできる人であれば、保険の重要性は低いでしょう。家庭での稼ぎ頭が亡くなってしまっても、日々積み立てや貯金を行っておけば、もしもの時への対処は可能です。

保険金を受け取れないことがある

契約内容にもよりますが、保険金は決められた事態が起きるまでは受け取ることができないという仕組みがあります。また、保険金受給の規則は細かく決められているため、必ず受け取れるとは限らないことを覚えておきましょう。少しでも規則からずれてしまうと保険金を受け取れなくなるのは、リスクとも考えられます。

投資する方が有利な場合がある

保険に加入して保障を受けるには、保険料を納入していく必要があります。掛け捨て保険の場合には、保険を使わずに済んだ場合には、支払った保険は1円も戻ってくることはありません。そのため、保険料を支払うくらいなのであれば、自身で投資に充て、うまく運用をすることで、万が一の事態に向けて対策ができます。

生命保険がいらない人

生命保険がいらないと言える人にはどのような特徴があるのでしょうか。

充分な貯蓄がある人

十分な貯蓄があり、もしものことが起きた場合に自身の資産でやりくりできる人には、保険は必要ありません。また親などから援助可能な環境である場合にも無理をして入る必要はありません。

扶養する家族がいない人

子供のいない共働き夫婦など、万が一のことが起きた場合に残された人が経済的に困る可能性が低い場合には、入らなくてもよいと考えられます。若くて独身の場合には、扶養する家族がいないのに加えて病気のリスクも低く、若いうちから生命保険に入る必要性は更に低くなります。

自己負担の高額治療は受けないと決めている人

健康保険内で保障ができない先進医療などは自費負担となり、高額なものが多いです。高額となってしまいがちな先進医療は受けないと決めているのであれば、保険に入る必要性は薄まります。先進医療とは、厚生労働大臣が定めている高度医療技術のことです。安全性がわかった後に、健康保険での適用が検討されます。

生命保険が必要な人

生命保険が必要な人にはどういった特徴があるのでしょうか。

成人していない子供がいる人

成人していない子供がいる、特に扶養家族が多い場合や貯蓄額に不安がある場合には保険が必要です。自分の体に万が一があった場合に、子供が成人できるまでの備えが必要です。成人するまでには、生活費や教育費がかかるため、できる限り資金を準備していた方が良いでしょう。

相続税対策をしたい人

生命保険金は非課税制度を使うことができます。計算方法は、非課税限度額=500万円×法定相続人数となります。法定相続人が3人だとすると、非課税限度額は500万円x3人となり1500万円です。

生命保険に入るメリット

最近では、生命保険はいらないと言われることが増えました。しかし、依然として生命保険に入るメリットはあります。いくつか解説していきます。

万が一の場合には補償が得られる

生命保険に加入しておくことで、万が一の事態になった場合には保険金が給付されます。給付の際には、加入してからの年月が少なくとも、まとまった金額が受け取れる点もメリットです。貯蓄や投資などで増額できる金額以上の給付が得られることもあります。

課税額を軽減させられる

所得税や住民税の負担が軽減されます。生命保険に支払った保険料分は年末に行う確定申告で申請をすることで、税控除が可能です。また、給付金の一部は税控除によって還元されます。

生命保険に入るデメリット

生命保険に入るには、メリットだけでなくデメリットもあります。いくつかのデメリットについて解説します。

給付金をもらえず契約が終了する可能性がある

生命保険には種類があり、掛け捨て型で加入をし、支払いを続けた場合には、保険料が戻らないこともあります。また、けがや病気などについて細かな条件が合わなければ給付金はもらえないため、もらわないまま契約が終了する可能性があります。

保険料を支払う必要がある

保険の仕組み上、万が一の際に給付金をもらうためには、保険金を支払う必要があります。掛け捨て型と貯蓄型の保険がありますが、貯蓄型にすると保険料は高くなります。また、途中解約をしてしまうと損をするおそれもあるため、契約の際には確認が必要です。

医療費と葬儀費用の目安

保険に加入している人にとって気になる医療費と葬儀費用の目安をまとめました。

医療費の目安

健康保険の適用で、医療費は基本的に3割負担となります(高齢者をのぞく)。保険適用される医療費が100万円とすると、7割が公的な医療保険制度で賄われ、窓口での負担は3割(30万円)となります。

その内、高額療養費制度で約21万円(年収にもよる)が負担され、自己負担額は約9万円となります。1ヶ月入院して100万円の医療費がかかる場合、自己負担額の9万円に加えて、食事代や差額ベッド代なども追加でかかり、合計で約10000円/日が自己負担総額です。

参考:医療費の自己負担/厚生労働省

葬儀費用の目安

葬儀費用の相場は、くらしの友が行なったアンケートによると、200万円前後と言われています。内訳としては、葬儀用品一式が約125万円(約59%)、会葬者への飲食や香典返しなどの接待費が約47万円(22%)寺院費用として約40万円(19%)かかります。近年では葬儀にもプランが豊富にあり、シンプル葬や家族葬など、30万円から行える葬儀もあります。

参考サイト:葬儀費用の相場/くらしの友

まとめ

保険がいらないと言われるのは、日本の医療費負担が軽いのが1つの理由でしょう。また、独身で過ごし、扶養家族のいない人が増えていることも関係しているかもしれません。

経済的に余裕がある人は、お金を保険の支払いに使う必要はないことがわかります。日常的にお金の勉強をしておくことで、無駄のないやりくりができるでしょう。

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