iDeCo(イデコ)は投資を行い、積立金を運用するため、元本割れの可能性はゼロではありません。イデコを始めたいけれど、元本割れが気になるという人もいるのではないでしょうか。この記事では、iDeCoの元本割れについて、リスクが高い商品や対処法などを解説します。これからiDeCoを始める人は参考にしてみてください。
iDeCo(イデコ)は投資先を自分で選べます。さまざまな投資先がありますが、おもに投資信託、定期預金、保険の3種類にわけられます。このどれを選ぶかにもよっても、元本割れが起こるかどうかのリスクの大きさは変動するため、iDeCoを始めるのであれば、しっかりと特徴を理解しておきましょう。
定期預金や保険は元本割れすることはありませんが、投資信託は経済状況の変動により価値が大きく変わります。
また、iDeCo自体の種類によっても元本割れリスクは変動します。
iDeCo(イデコ)にはおもに元本変動型と元本確保型の2種類があります。それぞれどのようなものか解説します。
元本変動型のiDeCoは投資信託しか選び先はありません。そのため、元本の保証はなく、そのときの投資正式によって資産は変動します。バブル崩壊などの、日本全体を覆う経済不況などが起これば、元本割れし大幅に資産が目減りすることもあるでしょう。
ただ、iDeCoは毎月一定金額を積み立てる形式の投資方法です。おのずとドルコスト平均法で投資することになり、多額の損害金が出てしまうリスクは低いといえます。ドルコスト平均法はリスクをおさえる投資方法の一つで、次章で詳しく解説します。
※ドルコスト平均法とは?
ドルコスト平均法とは、同じ銘柄に対して、定期的に同じ額で購入し続けるという投資方法です。そうすることにより、一口あたりの銘柄の金額が安いときには多くの数を、高いときには少ない数を購入することになります。これは、金額が変動する投資において、リスクを下げる効果があります。
iDeCoでは、毎月一定額を投資するため、ドルコスト平均法による投資を行うことと同じです。特に意識せずとも、ドルコスト平均法での投資ができます。
元本確保型は、定期預金や保険のiDeCoが該当します。元本確保型は積み立てた金額以下になることはありません。元本割れのリスクがゼロになるため、絶対にiDeCoで元本割れしたくない、という人におすすめです。
しかし、iDeCoは加入時や口座管理、入金時などに都度手数料がかかります。元本確保型はリスクが少ない分リターンも少なく、手数料が利子を上回り、結果として元本割れのようなかたちになる可能性があります。
元本変動型のiDeCoを選択した場合、元本割れの可能性があります。そのときの対処法について解説します。
投資におけるリスクを減らすためには、ドルコスト平均法の理解は必須ともいえるでしょう。先ほども解説しましたが、ドルコスト平均法とは同じ銘柄を定期的に定額購入することです。iDeCoは毎月定額を積み立てるものであるため、おのずとドルコスト平均法での投資となります。
そのため、元本割れしていてもそのまま購入を続けていけば、運用益が出るかもしれません。元本割れしても、焦らずに経済状況を見守りましょう。
ドルコスト平均法の考え方でいるのであれば、パニック売りは悪手といえます。自分が持っている銘柄の値が下がり始めると、これからどんどん値が下がるのではないか、とパニックになる人は数多くいます。パニック売りはいけない、とわかっていても理性的に考えられず、感情で売りの判断をすることもあるでしょう。
しかし、パニック売りは冷静な判断ができていない状態です。下手をすると、値が高いときに買ってきて、安くなったら売るという、損をするために投資をしている状態にもなり得ます。値下がりしたときも、落ち着いて判断しましょう。
元本割れを確実に防ぐためには、元本確保型のiDeCoに変更するしかありません。元本確保型であれば、資産運用ではないため元本割れすることはありません。
ただ、元本変動型から元本保証型にすべて変更するのであれば、今ある資産を一度売却しなければなりません。元本割れした状態で売却しなければならないため、慎重な判断が必要です。これ以上購入していても損失が広がるばかりだ、と判断したときのみに行いましょう。
元本確保型は大幅な利益は期待できませんが、値動きのストレスからは開放されます。元本変動型との併用もおすすめです。
投資信託iDeCoでは、複数の投資先を組み合わせて運用します。元本割れが問題だと感じるときは、その構成を変更してみてはどうでしょうか。
一般的に、国内債券、外国債券、国内株式、外国株式の順番でリスクが少ないとされています。そのため、外国株式を中心に購入している人は、債権に資産をまわしてもよいでしょう。この場合も、変更の際には一度売却する必要があります。
投資先を一箇所ではなく複数にしておけば、分散投資にもなります。1つに大きな損失があっても、そのほかでまかなえるかもしれません。
iDeCoでなるべく元本割れをしないように運用する、未然防止策について解説します。
iDeCoを始める前に、あらかじめ老後資金がいくら必要かシュミレーションしましょう。自分のライフスタイルから必要な生活費を割り出し、支給される年金や退職金、預貯金などの差額を算出します。
そこから掛金と利回りを逆算すれば、どの程度iDeCoで運用すればよいのかがわかります。心配な場合は、ファイナンシャルプランナーへの無料相談サービスや、オンラインセミナーを利用してみてもよいでしょう。
元本割れから生じるリスクをなるべくおさえるためには、目標とする老後資産を達成できるように資産配分を行います。
元本割れしない保険や定期預金の積み立てで、十分老後資金に足りるのであれば、投資信託のiDeCoで多少元本割れしていてもパニック売りしないですむかもしれません。ただ、元本確保型だけの運用だと、利息よりも手数料が上回る可能性も多くあります。元本変動型も保有しておくことがおすすめです。
リスクとリターンを検証し、自分にあった資産配分を行いましょう。
iDeCoは毎月定額を積み立てるため、現在の資産状況を確認しないままになっている人もいるでしょう。しかし、定期的に保有資産の配分やバランスを確認し、場合によっては買い換えや配分変更を行ったほうがよいかもしれません。
iDeCoで所持している商品を販売し、別の商品を購入することをスイッチングといいます。スイッチングは、保有する商品は変えずに配分変更だけするときとは違う手続きが必要です。手数料もかかりますので、慎重に行う必要があります。相場が急変したとき、社会情勢が大きく変わったときなどに検討する人が多いでしょう。
iDeCoで資産を増やすためには、元本確保型よりも元本変動型のほうがリターンを見込めるでしょう。ただし、元本変動型には元本割れのリスクがあります。定期的に商品の状態を見直し、配分変更やスイッチングで元本割れを防ぎましょう。
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