投資に興味をもっているものの、周囲から「投資はやめとけ」という意見を聞いてなかなか一歩を踏み出せない人もいるでしょう。この記事では、投資を始めたいと考えている人に向けて、投資のリスクについて解説します。投資のメリットやリスクへの具体的な対策についても解説するため、ぜひ参考にしてください。
なぜ「投資はやめとけ」といわれるのでしょうか。ここでは、その理由について解説します。
不動産や株などの投資では利益を出せる可能性がある反面、損をするリスクもあります。特に、不動産投資は長期運用が前提となります。未来がどうなるか誰にもわからないため、損をする可能性もゼロにはできません。また、株は何らかの理由により急に暴落するケースもあります。貯金なら少しずつ金利がつくため、貯金のほうが堅実だと考える人もいます。
不動産や株の投資で利益を出し続けるためには深い知識が必要です。知識がなければ、損する可能性も高くなります。投資の勉強を始めると、難しいと感じて挫折してしまう人もいます。特に、株式投資ではたくさんの基礎知識や専門用語などを学ぶ必要があり、すべてを理解するまでには多くの時間や労力がかかるでしょう。
不動産はいずれも高額なため、投資を始めるにはまとまった資金が必要です。不動産を購入するためのローンに抵抗を感じる人もいます。
また、投資額が大きい場合、場合によってはハイリスク・ハイリターンになる可能性もあります。利益は賃貸のニーズに左右されるため、高い利回りを維持できるか不安を感じる人も多いでしょう。
株式投資の短期売買はゼロサムゲームです。誰かが利益を得れば、誰かが損をする仕組みになっています。株式投資の短期売買は金融機関のプロも行っており、個人が長期的に安定して利益を出し続けるのは簡単ではありません。
投資にはさまざまな種類があります。ここでは、不動産投資と株式投資の概要や特徴について解説します。
不動産投資は、不動産を購入して賃貸し、家賃を受け取る投資です。たとえば、マンションのワンルームや戸建住宅などを貸し出します。利便性が高い人気のエリアの不動産なら、比較的スムーズに利益を得られます。
株式投資とは、企業が発行している株式を売買して利益を得る投資です。株式を売買しなくても、保有しているだけで配当金を受け取れる場合もあります。株式投資で利益を出すには、それぞれの企業の業績や将来性を考慮する必要があります。
投資にはリスクもあるのものの、少なからずメリットもあります。ここでは、投資のメリットを具体的に解説します。
株式を購入して保有していれば、株式が値上がりした際に値上り益(キャピタルゲイン)を得られます。購入したときよりも高い価格になった場合、株式を売却するとその差額が利益になります。株式の値上り益を獲得するには、値上がりしそうな株式を見極めるスキルが必要です。
配当金(インカムゲイン)とは、企業の活動により生じた利益を株主に還元するためのものです。配当金の有無や金額は、企業の業績によっても変化する可能性があります。
株主優待とは、株主に対してその企業の商品やサービスなどを提供する仕組みです。たとえば、食品メーカーなら代表的な商品、商業施設を運営している企業なら商品券などを提供しています。株主優待を活用すれば、商品やサービスをお得に利用できます。
不動産投資に取り組むと、仕事以外の副収入を得られます。不動産に借り手がつけば、毎月一定の家賃が入ってくるでしょう。不動産投資を続けていれば収入源を確保し続けられるため、老後の資金対策にも役立ちます。
不動産は購入価格が高いため、帳簿上での減価償却が可能です。減価償却とは、購入した不動産の価値を毎年少しずつ計上する方法を表しています。不動産の購入費用を毎年経費として計上できるため、節税につながります。
レバレッジ効果とは、少ない資金で高額な資産運用を行うことです。不動産投資でローンを利用すれば、自己資金が少なくても高額な不動産を購入して投資を始められます。不動産投資はレバレッジ効果が高いため、効率的に利益を得られる可能性があります。
ローンを組んで不動産を購入する際は、団体信用生命保険へ加入できます。団体信用生命保険の加入者が死亡した場合、ローンの残額が免除されます。不動産はそのまま相続されるため、家族に資産を残すことが可能です。そのため、不動産投資は生命保険の代わりになるといわれています。
投資にはリスクもありますが、対策も可能です。ここでは、投資のリスクに対策する方法を解説します。
初めて投資をするなら、少額から試してみましょう。株式は1単元ずつ購入するのが一般的ですが、なかには単元未満の少ない単位で株式を購入できる証券会社もあります。まずは少額投資を行い、自分の向き不向きを確かめることがおすすめです。
インデックス投資は、景気や経済を表す指数に応じて価格が変動する投資商品です。ほかの投資に比べてリスクが低いため、なるべく着実に利益を重ねたいならインデックス投資がおすすめです。毎月一定額ずつ投資するドルコスト平均法なら、さらにリスクを抑えられます。
信用取引、FX、先物取引などは、いずれも少ない資金を担保として大きな金額の取引ができます。しかし、ハイリスク・ハイリターンです。借金をする可能性もあるため、初心者向きではありません。投資信託なら借金は発生しないため、リスクを抑えられます。
不動産投資では、空室がなかなか埋まらないと利益を得られません。空室が出ないようにし、常に借り手がついている状態を維持することが理想です。ニーズの高い立地を選んで不動産を購入したり、信頼できる管理会社に委託したりしましょう。
不動産投資では、借り手が家賃を支払えなくなり滞納が起きるリスクもあります。家賃を毎月着実に受け取るためには、入居希望者をしっかり見極めなければなりません。また、家賃保証会社を活用すると、借り手に問題が生じても安心です。
不動産を購入してから時間が経つと、経年劣化や市場の変化によって家賃が下落する可能性があります。家賃の下落を防ぐには、不動産のメンテンナンスをしっかり行い、設備投資にも力を入れることが必要です。
世の中の経済状況の変化によって、ローンの金利も上昇する可能性があります。その場合、返済総額が増えるため注意が必要です。金利の上昇に備えるためには、頭金を増やしたり、固定金利を設定したりしましょう。
自然災害が発生すると、所有している不動産に被害が生じる恐れがあります。被害の状況によっては、修繕に高額な費用がかかる可能性もあるでしょう。災害リスクに備えるには、各種保険に加入しておく必要があります。
投資には向き不向きがあります。ここでは、投資に向かない人の特徴を解説します。
投資で利益を出すには、ある程度の期間がかかります。そのため、短期的な結果を求める人には、投資は向いていません。投資は、利益の使い道や使うタイミングを意識して計画的に取り組むべきです。
投資を成功させるには、リスクも含めて仕組みを正しく理解しておく必要があります。投資についての理解が浅いと、失敗もしやすくなります。自ら学ぶ必要があるため、情報収集や勉強が苦手な人は投資に向いていません。
投資をするならある程度の収入が必要です。不動産投資でローンを組む際は、収入も審査対象に含まれています。また、ローンを借りるとしても、一定の自己資金が必要なケースが多いです。
株式投資の場合も、冷静な判断をするには生活資金以外の余剰資金で投資を行ったほうがいいでしょう。
人によっては投資が向いている可能性もあります。ここでは、投資が向いている人の特徴を解説します。
投資で成功するには、情報収集や勉強を続ける必要があります。情報収集や勉強が苦でない人は、投資で成功しやすいです。また、取得した情報を適切に取捨選択できるスキルがある人にも投資が向いています。
投資で利益を出すには時間がかかります。将来の目標に向けて利益を得たい人は、投資による長期的なプランでの資産形成がおすすめです。老後のための資産形成を行いたい人にも、投資は適しています。
安定した収入がある人は、不動産投資を行う際もローンの審査に通りやすくなります。また、株式投資を始めるには、余剰資金を使用したほうが安心です。安定した収入や余剰資金がある人は、無理なく投資を始められます。
投資を始めるときは、さまざまなことに注意が必要です。具体的な注意点について解説します。
投資のスタイルは、集中投資と分散投資の2つに大別できます。集中投資は1つの銘柄だけにすべての資金を投資する方法です。それに対して分散投資は、複数の銘柄に資金をわけて投資します。初心者はリスクが低い分散投資を行いましょう。
信用取引なら、少ない資金を担保として大きな金額の取引ができます。便利な投資方法ですが、場合によっては損失が増えて借金を負うリスクもあります。資金以上の取引を行う信用取引は、行わないようにしましょう。
損切りとは、一定の損失が発生したところで損失を確定させることです。損切りを行うと、損失を最小限に抑えられます。投資では予想通りにいかない場面もあるため、早めの損切りで損失を増やさないようにすることが大切です。
不動産投資ではさまざまなランニングコストがかかります。たとえば、ローンの金利、固定資産税、火災保険料などがあげられます。着実に利益を得るには、どのようなランニングコストがかかるのか把握して収支バランスを整える必要があります。
不動産は流動性が低く、換金しにくいという特徴があります。価格が高く、取引に手間がかかるからです。不動産を購入して投資を行ううえでは、流動性が低いことを理解したうえで戦略を練ることが大切です。
給与以外の副業で不動産投資で得た収入が年間20万円以上を超える場合、確定申告が必要です。正しく確定申告を行い、納税まで済ませましょう。なお、赤字であれば損益通算もできます。
「投資はやめとけ」といわれる場合もありますが、メリットとデメリットの両方を把握しておけば、無理なく自分にあう投資を行えます。長期的な計画を立てて投資に取り組み、目的のために資産形成しましょう。
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