投資をはじめたいと思っているけど、初心者には難易度が高いんじゃないか?と一歩を踏み出せない人も多いのではないでしょうか。資産形成には、貯蓄・投資・投機の3種類があり、目的に応じて使い分けることが重要です。この記事では、資産運用を検討している人に向けて、投資と投機の特徴や違い、方法について解説します。
資産運用方法には、「貯蓄」「投資」「投機」の3つの種類があります。そのため、それぞれの資産形成方法の特徴を理解し、自分の目的に合った方法を選ぶことが重要です。
貯蓄は、その名のとおりお金を貯める資産形成方法で、定期預金や普通預金などを指します。元本に対して利息がつき、満期時に元本がすべて戻ってきます。ただし決まった利息以上に増えることはないため、大きく資産を増やすことは難しいでしょう。本業の収入だけでお金を増やすことが難しい場合は、投資や投機が有効です。
将来や老後のために、資産形成する必要性が高まっていると金融庁の発表で明らかになりました。これは、少子高齢化の加速化によって公的所得(公的年金など)に頼った生活は困難になると予測されているからです。
しかし、投資や投機についての理解は広がっておらず、貯蓄以外でどのように資産形成をすればよいのかわからない人が多いのが現状です。効果的な資産形成を行い将来への備えとするためにも、投資・投機の意味をしっかりと理解することが重要です。
次の記事では、投資と投機の違いについて詳しく解説するので、資産形成に役立ててください。
投資と投機、両者を混同している人も少なくありません。投資と投機にはどのような違いがあるのか、詳しく解説します。
投資とは、今後利益が出そうな株式や不動産などの資産を購入し、継続的に資金を得る運用方法です。簡単にいえば、長期的に資産を保有して利益を得る、利益を追求することを投資といいます。
投機とは、短期的な相場の動きを予測して資産を購入し、利益を得る運用方法です。長期的に資産を保有する投資とは異なり、短期で利益を狙うという特徴があります。短い場合には資産を購入した翌日に利益が出るケースもあるなど、短期的な取引になります。
投資は、長期的に資産を形成するための方法として知られています。例えば、企業が発行している株式を購入して企業の利益の一部を配当として受け取ったり、不動産を購入して貸し出し家賃を受け取ったりします。
このように、長期的に資産を保有して利益を得ることが特徴です。また、投資のメリットとしては「複利効果」が挙げられます。複利効果とは、資産運用で得た利益を再投資し、利益を生み出すことです。長期運用すればするほど、複利効果は高まり資産を大きく増やしやすくなります。
投資は企業の成長などを見越して資金を投入するため、利益を得るには時間がかかります。また、収支の予測も困難です。投資の場合、短くても数年単位、長ければ数十年といった単位で予測して資産を購入します。
必ずしも予測どおりに企業が成長するわけではないため、収支予測は難しいでしょう。継続的に利益を得るには、投資対象を厳選することも大切です。
また、長期保有するからと購入してそのまま放っておいてはいけません。今後の成長が見込めない状況になるケースもあるため、定期的に情報を収集し確認しましょう。
投機とは、短期で利益を得られるものです。例えば、株式などの資産が短期的に安くなっているときに購入して、値上がりが起こったときに売却します。購入や売却を1日のうちに行うデイトレードは、投機に当たります。
投機のメリットは、少額の投資で多くの利益を得られる可能性があることです。大きく儲けたい場合や、短期で資産運用したい場合によいでしょう。
投機は、短期間に売買を繰り返して利益を得る方法です。そのため、何度も取引を行う必要があり、時間や手間がかかってしまいます。取引に時間がかかるため、慣れるまでは手間と利益が見合わないといったケースもあるようです。
また、コストもかかります。売買するごとに手数料がかかるため、投資よりもコストは大きくなりがちです。相場の動きを確認して利益を得なければいけないため、常に市場動向などのチェックを行うことも重要です。
投資や投機と混同されがちな言葉として、「資産運用」「ギャンブル」があります。以下では、それぞれの違いについて解説します。
資産運用は投資と同じ意味で使われるケースが多くなっていますが、実際には意味が異なります。資産運用とは現在手元にある資金や今後の収入などを運用し、将来的な支出などに備えることを指します。一方、投資は企業の株式や不動産などに資金を投じ、将来的に利益を得ることです。資産運用は資産を増やす、投資は利益を得ることが目的と覚えるとよいでしょう。
投機とギャンブルは似ている点もあります。両者とも、ハイリスクハイリターンで、儲けられるかどうかには運要素も絡んできます。
しかし、ギャンブルの場合運営者が利益を得られるような仕組みになっており、参加者もそれを理解し娯楽として楽しんでいるケースが多いでしょう。投機はあくまでも収入を得ることを目的です。
購入できる資産はさまざまですが、投資と投機どちらに分類されるのかわからない人も多いでしょう。ここでは、株・FX・ビットコインがどちらに分類されるかを解説します。
株取引の場合、取引が長期的か、それとも短期的なのかによって、どちらに分類されるかが決まります。株は、企業の将来的な成長を見込んで購入し長期保有することもできれば、株価を見ながら短期で売買することも可能です。資産を長期保有して運用する場合には投資、短期で売買する際には投機となります。
FXとは「外国為替証拠金取引」のことで、日本円をドルやユーロなどに両替するときの為替レートの変動によって利益を得ることを目的としています。FXは価格変動が大きいという特徴があり、少額の投資でも大きな利益が得られる可能性があります。また、短期的な取引が多いため、投機として扱われることが一般的です。
ビットコインとは仮想通貨の1種です。基本的にビットコインは投機として扱われます。ビットコインは、通貨の価値を保障する第三者機関がないため、投資家からの売買需給によって大きく価格が上下することが特徴です。そのため、短期的な取引になりやすく、その点から見てもビットコインは投機だといえるでしょう。
一般的なサラリーマンは投資のほうが向いています。投機の場合、市場の動向を逐一チェックしなければいけないため、日中に働いているサラリーマンはこまめなチェックの必要ない投資の方が適しています。リスクが低く安定した資産形成をのぞむ人にもよいでしょう。
また、個人投資家は投機よりも投資のほうが向いています。投機のような短期売買には情報や分析力、スピードなどが必要で、プロに打ち勝つのは難しいといわれています。
一方、投資は時間をかけて利益を得るため、個人投資家でも利益を得やすいでしょう。
投機は、市場の動きをリアルタイムでチェックしなければいけません。そのため、一般的なサラリーマンなどリアルタイムでのチェックが難しい人は、休憩時間などを使いこまめに市場をチェックしたり、少額で行ったりといった工夫が必要です。
基本的には時間的な余裕があり、市場のチェックを逐一行える人のほうが向いているでしょう。また、投機はまとめ買いするケースも多いため、資金に余裕がある人にも適しています。
儲けよりも損をしたくない気持ちのほうが強い、退職金などの失ってしまうと困る資金で運用する場合には、ハイリスクハイリターンの投機は向きません。
このように、投資は長期的で低リスク、投機は短期的でハイリスクハイリターンといった特徴があります。両者の違いを踏まえて、自分にあった資産形成をしましょう。
IT技術の発展により、気軽に投機を行える環境や機会も増えていますが、資産形成の目的などと照らし合わせて自分にはどちらが向いているのかしっかり検討することが重要です。基本的には、資産形成に時間をかけられる、安全に資産を増やしたい場合には、投機ではなく投資のほうがおすすめです。
長期的な資産運用に向いている商品としては、以下が挙げられます。
・株式投資
・投資信託
・不動産投資
株式投資は中長期的に見れば投機より低リスクですが、長期投資の中ではリスクが比較的高めです。投資信託は、投資家から集めた資金を基に専門家が運用し、運用成果が分配されるため、初心者でも挑戦しやすく手軽に始められます。
不動産投資は、マンションなどの不動産を購入し運用するもので、入居者がいれば長期間にわたって家賃収入が得られます。
資産形成は、貯蓄と投資や投機を使い分けて行いましょう。貯蓄はリスクが少なく、投資や投機はリスクがあります。しかし、貯蓄よりは資産を増やしやすくなっています。また、投機は短期的な利益を求めるため長期的な資産形成には向かないなど、それぞれに特徴があります。
これらの特徴を考慮して、目的に応じた資産形成を行いましょう。例えば、老後の備えとして長期間運用したいなら投資というように使い分けます。また、万が一に備えて、ある程度の貯蓄も必要です。
5万円を貯蓄に回せるのなら、そのうち3万円を預金に、残りの2万円を投資にというように、ライフプランに合わせて振り分けるとよいでしょう。
投資や投機は資産形成方法の1つです。長期間運用して利益を得る投資、短期的な売買で利益を得る投機と、それぞれに特徴が異なるため、資産形成の目的に合った方法を選びましょう。
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