貯蓄型保険とは、万一のリスクに備えながら貯蓄できる保険です。この記事は、貯蓄型保険について知りたい人や、貯蓄型と掛け捨て型のどちらにするか迷っている人などに向けた情報を解説しています。貯蓄型保険の特徴、種類、メリット・デメリット、保険の選び方について詳しく解説しているので、保険選びの参考にしてください。
貯蓄型保険とは、保障と貯蓄を両立した保険です。保険期間中は死亡や高度障害などに対する保障を受けられます。また、満期には満期保険金、途中解約したときは解約返戻金を受け取れます。
つまり、万一のリスクに備えながら、保険料の一定額を蓄えられるのが貯蓄型保険です。後ほど紹介しますが、貯蓄型保険には終身保険や学資保険などがあり、目的に合わせて選ぶことが大切です。
貯蓄型保険と掛け捨て型保険の主な違いは、3つあります。1つ目は掛け捨て型保険と比べて保険料が高めであること、2つ目は死亡・満期・解約いずれの場合でも保険金を受け取れることです。3つ目は、一生涯、または特定の年齢までの長期間、保険料を払い続けることです。
ここでは、主要な貯蓄型保険を8つ紹介します。備えたいリスクや蓄えたい資産に応じて、最適な保険を選びましょう。
終身保険は生命保険と貯蓄性を兼ね備えた保険です。被保険者が死亡したときは、死亡保険金が支払われます。商品によっては、高度障害になった場合に高度障害保険金が支払われます。一方、途中解約もでき、払込期間に応じて解約払戻金が戻ってくるため、貯蓄性もあるのが特徴です。
終身保険には、一生涯の保険をかける「終身払い」と、特定の年齢で払込期間が終了する「短期払い」の2つがあります。
学資保険とは、親が死亡するリスクに備えながら、学資を貯蓄するための貯金です。子どもが一定の年齢になり払込期間が終わったときに、満期保険金を受け取れます。また、親が死亡したときには支払いが免除されるので、この場合も満期保険金を渡せます。満期の年齢は、一般的に18歳です。
養老保険とは、被保険者の死亡または高度障害に備えながら、資産を蓄えられるタイプです。期間を満了すると、満期保険金が受け取れます。また、被保険者に万一のことがあっても、通常、満期保険金と同額が受け取れます。ちなみに、高度障害で保険金を受け取ると、その時点で保険期間終了となり、死亡保障は受け取れません。
個人年金保険とは、被保険者の死亡または高度障害に備えつつ、老後資産を形成できる貯蓄型保険です。被保険者が一定の年齢を迎えた後に、年金形式で保険金を受け取れます。また、保険期間中に万一のことがあった場合は、死亡給付金が支払われます。
個人年金保険を選ぶ際は、老後資産形成を重視するのが一般的です。この点が、働いている間の保障を重視する養老保険との違いです。
民間介護保険とは、被保険者が介護状態になるリスクに備えられる貯蓄型保険です。保険加入中に、保険会社が定めた満たす介護状態になった場合、保険金を受け取れます。また、年金のように毎年受け取れるタイプもあります。途中解約して解約払戻金を受け取ることも可能です。
なお、民間介護保険は保険会社の商品に任意で加入するもので、40歳以上で加入義務のある公的介護年金とは違います。
変額保険は有期型・終身型・年金型があり、いずれも死亡保障と貯蓄性・投資性を備えた保険です。
もし死亡した場合は、基本保険金と変動保険金の受け取りが可能で、基本保険金は最低保証されることが特徴です。変動保険金は保険会社の投資運用の成績で決まり、元本割れリスクもあります。
外貨建て保険とは、米ドルやユーロ、豪ドルなどの外貨で保険料を払う保険です。貯蓄型保険では、終身保険、養老保険、個人年金保険などのタイプがあります。
外貨建て保険で貯蓄型保険をするメリットは、日本円よりも利率が高く、分散投資効果もあることです。また、保険金や解約返戻金は外貨のまま受け取るため、為替変動によって利益が出ることも期待できます。
貯蓄型の医療保険やがん保険もあります。これらは、保険加入中に保険会社が定めた基準を満たす病気にかかると、入院給付金や手術給付金が支払われるのが特徴です。また、特定の年齢まで入院がないなどの基準を満たすと、保険金がもらえるプランもあります。
一方、病気にかからなかった場合は、お祝い金や還付金、解約払戻金など、商品ごとに違った形でお金を受け取れます。
ここでは、資産形成や節税対策などの貯蓄型保険のメリットを、4つ解説します。
貯蓄型保険のメリットは、支払った保険料の一部を、さまざまな方法で将来受け取れることです。満期なら満期保険金や年金、途中解約では途中解約金、万一の際は保障という形になります。
貯蓄が苦手な人でも、定期的な保険料の払込が積立代わりになり、計画的に資産を増やせます。商品によっては払込保険料の総額を上回る満期保険金や解約返戻金を受け取れるため、ローリスクの資産運用にもなります。
貯蓄型保険は生命保険料控除または個人年金保険料控除の対象となるため、所得税と住民税を節税できます。また、死亡保険金は相続税の課税対象になりますが、「500万円×法定相続人の数」が非課税枠です。
解約返還金のある保険は「契約者貸付制度」を利用でき、解約返還金の一部を保険会社から借りられます。貸付可能額は保険会社や契約内容によって違いますが、解約返還金の70~90%が一般的です。この貸付は利率が低く審査もないのがメリットです。
貯蓄型保険には、保険料が高いことや元本割れのリスクがあることも知っておきましょう。
貯蓄型保険の保険料は、保障と貯蓄を両立しているため、掛け捨て型に比べると保険料が高い傾向があります。その理由は、資産の管理や運用に保険会社の手数料が含まれているためです。
貯蓄型保険は早期解約すると返戻率が低く、元本割れしてしまいます。商品によっては解約返戻金が全くないものもあります。そのため、払込が困難になったり、途中で他の保険に変えたくなったりしないように、契約前によく検討しましょう。
固定金利の貯蓄型保険は、物価が上がって実質的に元本割れになる「インフレリスク」があります。ただし、長期にわたって保険金を月々払い込めば、インフレリスクを軽減できます。また、インフレリスクに強い変額タイプや外貨建ての商品を選ぶのもよいでしょう。
貯蓄型保険には向き・不向きがあります。ここでは貯蓄型保険が向く人の特徴を4つ解説します。
ライフプランが明確な人は、貯蓄と保障を両立できる貯蓄型保険のメリットが大きくなります。例えば、大学の入学費用に学資保険の満期保険金を充てる、老後資産に個人年金保険の年金を使うなどです。一方、ライフプランがあいまいだと、途中契約してしまい、貯蓄も保障も中途半端になってしまいます。
保険料の掛け捨てに抵抗感がある人も貯蓄型保険に向きます。貯蓄型保険では途中解約でも解約払戻金がもらえるため、返済率が低かったとしても、保険料がすべて無駄になることはありません。また、満期保険金を受け取った後も保障が続くタイプもあります。
貯蓄型保険は長期間保険料を支払うケースが多いため、モチベーションを持ちやすい人ほど続けやすいでしょう。
貯蓄型保険は自動的に保険料が引き落とされるため、自然に貯蓄できます。また、引き出すには解約手続きが必要で、かつ払い込んだ保険料より少ない返戻金になるため、簡単には実行できません。普通貯金だとお金をつい使ってしまうような人は、ライフプランの実現に貯蓄型保険を活用してはいかがでしょうか。
外貨建て保険や変額保険には投資要素もあります。しかし、月々の保険料を払い込むだけなので、株や投資信託などの知識は必要ありません。また、変額保険では保険会社に運用を任せられるため、自分で投資するのが面倒な人にもおすすめです。
ここでは、自分に合った保険を選ぶために重要なチェック項目を4つ解説します。
貯蓄型保険の種類はさまざまなので、目的を明確にしておきましょう。例えば、子どもの学費や老後資産、死亡保障などの具体的な内容です。そうすれば、学資保険や個人年金保険、終身保険など、自分に合った種類が絞り込まれます。
月々の保険料で家計を圧迫しないように、無理のない金額かチェックしておきましょう。貯蓄型保険は掛け捨て型よりも保険料が高い傾向があるため、慎重な検討が必要です。
万一の際の保障内容と保障期間も詳しく調べておきます。併せて、保険会社が定めている保障適用条件もしっかり確認しておきましょう。自分に合わない保障では、いざというときに役に立たなくなってしまいます。
貯蓄性を重視するなら、解約・満期時の返還率に注目して比較検討しましょう。返還率は高いほどよく、例えば返還率120%なら、払い込んだ保険料の120%を受け取れます。外貨建て保険や変額保険では、投資リスクも含めてプランを決めましょう。
貯蓄型保険は保証と貯蓄を両立した保険です。さまざまな種類があるので、目的に応じて選ぶと、リスクに備えつつ資産を増やせます。
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